データの割合を表すグラフのうち、帯グラフは円グラフと違うメリットがあります。
この記事では、帯グラフの利用例や特徴を詳しく解説します。
1.帯グラフとは?
帯グラフは、複数のデータをまとめ全体の中の割合を表すのに使われます。
要素となる項目とそれに対応するデータを元にそれらを1つの棒グラフに積み上げた形です。
全体を100%としてそれぞれの要素の割合が把握できます。
グラフ内の要素ごとの長さが割合に比例するため割合の大きさが見てわかるのが特徴です。
帯グラフはデータの要素が多数でもわかりやすいので多数の要素の比較に適しています。
また、帯グラフを複数並べて時系列における変化を示すことも可能です。
使用例としては以下の通りです。
- ソフトウェアの利用者の国別数
- 年度別の川の構成物質の変化
- 市の住人の年齢層
ただし、帯グラフはデータの数値を表すことはできません。
例えば2024年から2025年にかけて人数の割合が10%から9%に減少したことがわかっても、具体的な数値(例えば10人から20人に増えている)は把握できません。
数値同士の比較がしたい場合は他のグラフを利用する必要があります。
次の見出しでは他グラフとの違いを見ていきます。
2.帯グラフ、棒グラフ、円グラフの違いと使い分け
帯グラフと同様に棒グラフ、円グラフもデータの比較に利用されます。
それぞれの違いを踏まえた一覧表と特徴をお伝えします。
グラフの種類 |
特徴 |
使用例 |
帯グラフ |
● 全体を100%として割合を示す ● 要素ごとの棒の長さが割合に比例する ● 多数の要素の比較ができる ● 絶対数の比較はできない |
休日の過ごし方(家、ショッピング、趣味、勉強、旅行、その他) |
棒グラフ |
● 違う種類のデータの比較ができる ● 期間別のデータの推移ができる ● 複数の項目の比較はできない |
月別の営業収支(1~12月) |
円グラフ |
● 違う種類のデータの割合を示す ● 円弧の角度が割合に比例する ● 半円、ナイチンゲール図などのバリエーションが豊富 ● データが僅差の場合には推奨されない |
キャンペーンの来場者アンケート(不満足、ふつう、満足) |
帯グラフは、全体の割合を比較するのに適しています。
棒グラフは、違う種類のデータの大小を比較できます。
単一の項目について、複数のデータを比較するのに適しています。
例としてはアイドルグループの人気投票の得票数などです。
また、棒グラフは期間ごとのデータの推移を表すのにも使われます。
円グラフは帯グラフと同様にデータの割合を表します。
少ない項目を扱うのに適しているほかデザインのバリエーションが多いのが特徴です。
活用方法としては、クローズアップしたい項目を大きくして目立たせる方法もあります。
例としては、お客様満足度のアンケート結果で満足、普通、不満足の3項目を表すなどです。
複数のデータ間の推移を表すことはできません。
3.帯グラフの作り方
エクセルでの帯グラフの作成方法を図解つきでご説明します。
順にみていきましょう。
step1データを準備する
元となるデータを準備します。
1行目に凡例となる項目、2行目にデータとします。
step2帯グラフを作成する
データを選択して「挿入」→「グラフメニュー」から「おすすめグラフ」を押下します。
「すべてのグラフ」タブを選択して「横棒グラフ」メニューを開きます。
100%積み上げ横棒を選びます。
step3レイアウトを整える
グラフエリア内をクリックするとグラフデザインタブが表示されます。
グラフ要素の追加メニューでは以下の項目が編集可能です。
- 軸
- 軸ラベル
- グラフタイトル
- データラベル
- データテーブル
- 誤差範囲
- 目盛線
- 許容範囲
グラフスタイルメニューでは色のテーマやレイアウトを変更できます。
列・行の入れ替えやグラフの移動のメニューもあります。
step4保存する
「Cntl」+「S」または「ファイル」から「名前を付けて保存」でファイルをセーブします。
ファイル名、ファイルの種類を記入してローカルフォルダなどに保存します。
ファイルの種類はエクセル(.xsls)のほか、パワーポイントや旧エクセル(.xls)形式も指定可能です。
4.帯グラフの例6選
帯グラフを6つ作成しました。
帯グラフの特徴を踏まえて見ていきましょう。
1.2017~2025年のスマートフォン市場における各機種メーカーの市場シェアの比率
Unknownとなっているのはサイト側のミスと思われますけどそのままグラフにしています。
10年以上分のデータでも比較ができるのが帯グラフの利点です。
2.顧客満足度アンケートの結果
アンケート結果をまとめてみました。
この商品は架空です。
3.選挙の得票率
政党の得票率の割合です。
2001年7月29日のの第19回参議院議員通常選挙の結果を参照しました。
多い順に並べて、小さい値のものはその他としています。
小さすぎる値はグラフ上では扱いにくいのが難点です。
4.東京の年齢層別人口比率
東京都の政府の公式サイトを参照しました。
令和4~7年のデータを並べてみましたけど、割合はあまり変わっていません。
データテーブルを参考にすると比較がしやすいです。
5.牛丼の栄養素の内訳
牛丼の3大栄養素のデータです。
小盛、並盛、大盛と並べてみましたけど、大盛になればなるほど炭水化物の割合が増えているのがわかります。
参考に、1食当たりの推奨栄養素摂取基準も載せてみました。
6.人体の構成元素
酸素O2が6割、炭素Cが1割、窒素N2、カルシウムCaと続きます。
5.おススメの帯グラフメーカー
帯グラフを作成するにはEdrawMaxをおすすめします。
EdrawMaxはwondershare社が開発した描画のためのソフトウェアです。
PC、スマホどちらにも対応していて、使いやすいインターフェースが特徴です。
EdrawMaxは、ユーザー作成のテンプレートコミュニティがあり自由に参加できます。
コミュニティ内のテンプレートは閲覧、使用フリーでなおかつ自作の作品の投稿もできます。
EdrawMaxの使いやすいポイントは他にもあります。
- 帯グラフと他の図表をあわせて編集
1ファイルに、複数の図表を合わせて編集することが可能です。
建築、教育、電気などジャンル別にテンプレートが多種類用意されています。
それらを組み合わせて希望のレイアウトで資料や文書を作成できます。
- AIを利用したグラフ作成、分析
EdrawMaxは、AIの機能を搭載していて図表作成の提案や修正ができます。
概要を伝えてAIによる作成を実行することで作業が効率よく進みます。
作成したグラフの分析もできます。
- 共有、エクスポートがしやすい
作成したファイルを共有することが可能です。
EdrawMaxの会員は、無料のクラウド領域を利用することができます。
メンバーを招待してファイルを相互編集することも可能なのでチーム開発にも適しています。
またエクスポートもPPTやVisioなどの形式にも対応していて便利です。
互換性が高いのでデータが崩れる心配もありません。