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三分でわかる!カスタマージャーニーマップの作り方

初心者向け

近年、対面接客の機会が減りセルフ・サービングテクノロジーが主流になっていることがあげられます。そのため、商品やサービスを提供する立場側としては、相手の反応を即座に察知できなくなり顧客に対して選択肢を提案する機会を失っているのです。この失った機会を得るため、顧客行動をデザインし企業の利益につながる行動を生み出そうとする試みがカスタマージャーニーマップです。改善を点でなく線で考えなくてはならない質の高い改善にはなりますが、ステークホルダーや社会全体の改善を念頭によりハイレベルな企業価値を追求するためぜひカスタマージャーニーマップの作り方をご紹介いたしましょう。

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1: PERT図とは

1.1 定義

カスタマージャーニーマップとは顧客が商品・サービスを認知から最終的に購入や所有、その先の利用の終了に至るまでのプロセスを指します。この認知から購入、先進的な企業にとってはその先の利用の終了までの中には、興味、検討(性能と価格の比較)、利用の終了などの工程があります。この工程について、ペルソナ(架空の人物)を設定しそのペルソナの行動と行動に紐づく感情・思考・不満(課題)の動きを時系列にまとめたものがカスタマージャーニーマップと言われています。

1.2 メリット

【ユーザー行動を俯瞰することで失ったはずの機会を得る可能性がある】

カスタマージャーニーマップを作る大きなメリットは企業価値である利益をあげることですが、もう少し具体的に上げれば以下の3点があげられます。1つ目は、ユーザーの行動・感情・思考・不満(課題)を網羅的に俯瞰することで利益につながる機会を増やすことです。これにより、従来の移動を伴う接客の接点から線で顧客行動を把握することで、課題を価値に変えることが可能になります。

【課題を共有することで方向性を合わせられる】

2つ目にチーム内で共通認識を持ち企業価値のベクトルを合わせることで利益につながる機会を得ることができることがあげられます。従来の店舗型とは異なり、汎用性のある検索ワードから顧客を獲得ができる機会が増えるのです。カスタマージャーニーマップではその行動をデザインするために課題に向き合う必要性があります。

【課題に優先順位をつけて取り組むべき課題を具体化させることができる】

3つ目に、その機会についての適切な優先順位をつけることができることがあげられます。見つかった課題について、ソフト面ですぐに取り掛かれる課題やハード面で自部門だけでできる課題ではない場合など、優先順位をつけ次の行動につながる動機を明らかにすることも長所の一つです。

1.3 目的

【顧客行動を知り、求められている姿との差異を理解し企業価値向上を目指す】

カスタマージャーニーマップの必要性の高まりの要因として、近年の対面接客の機会が減りセルフ・サービングテクノロジーが主流になることがあげられます。そのため、商品やサービスを提供する立場側としては、相手の反応を即座に察知できなくなり顧客に対して選択肢を提案する機会を失っているのです。この失った機会をデザインし企業の利益につながる行動を生み出そうとする試みが、カスタマージャーニーマップの目的になります。


2: カスタマージャーニーマップの作成ステップ

カスタマージャーニーマップ

STEP1 段階・顧客接点を設定しよう

ホワイトボード左側に、段階、接客接点、顧客行動、顧客心理、課題など区分けを作りましょう。顧客接点にはシーン、チャネル、タッチポイントと細分化すると状況が把握しやすくなります。具体的に言うと、シーンは自宅のリビング、通勤・通学中、会社の休憩中、自宅の自室などを指します。チャネルはTV、電車、スマートフォン、生活者、PCがあげられます。タッチポイントとはCM、広告、検索サイト、キャンペーンサイト、SNS、クチコミ、メルマガなどを指します。

STEP2 顧客行動を洗い出そう

ペルソナやターゲットユーザー像を簡単にまとめてみましょう。顧客行動の領域に、アンケートやヒアリングなどで聞き出した事実を、時間軸が右に流れるように書き出してみましょう。

STEP3 顧客心理を想定してみよう

STEP2で事実に沿って行動の流れができた後、思考を想定してみます。これはSTEP2の行動の事実ではなく思考を考えましょう。ポイントとしてはペルソナ、アンケート、ヒヤリングで得ることができた人物像がその顧客行動に「どのように関わっているか」を考えることです。この関わり方でその人物像がどのように解釈して生活しているかを知ることができます。

STEP4 顧客行動のラインを感情の起伏で表してみよう

実際の行動と思考の想定を行った後は、ペルソナやアンケート、ヒヤリングで得ることができた人物像の感情の起伏をイメージして曲線的に感情を描いていきます。具体的には、行動を曲線で描きその山や谷に気持ちを書き足すと詳細になります。

STEP5 課題を書き出そう

実際の行動と想定した心理状態から改善できる場面を見つけ出します。そこから、出てきた直接的な不平不満やビジネス上の問題などを書き出しましょう。


3: カスタマージャーニーマップのポイント

POINT1 下準備がマップ作りの大半を占める

カスタマージャーニーマップの作り方を考える上で重要なのがマップを作成するまでの準備です。想定人物つまりペルソナの設定やヒヤリングの方法というのが核になります。この方法をUX(ユーザーエクスペリエンス)と言いますが、そのアウトプット見える化と改善のためにカスタマージャーニーマップがあります。

なぜカスタマージャーニーマップが必要であると考えるのでしょうか。それカスタマージャーニーマップが自社の利益をあげるための競合分析である4P分析の延長線上にあるからです。その根本的な課題解決をするためにカスタマージャーニーマップを作成するための企画を立案するところから始まります。そして、その企画について5W1H分解をして定量調査・定性調査を行い、想定人物の決定を行います。

このヒアリング調査の質問内容こそがカスタマージャーニーマップの作り方を考える上でポイントになります。そのポイントとは、ペルソナの5W1Hを垣間見ることができるような組み立てにしなければならないことです。その質問内容を考える際には、新製品・サービスの需要が想定通りであったか、特定のターゲットに向けた企画や広告が適切に行えていたか、問題に対する解決策が妥当であったかなどの仮説検証型の質問や、既存の製品・サービスの満足度調査、ターゲット属性や競合のブランドイメージ調査、問い合わせなどの具体的な理由を意識調査するといった実態把握型の質問を投げかけることを意識します。実際に問いかける場合は「事象が起こったのはいつですか」という内容からその時の様子、周りの状況、登場人物、気持ちなどを思い出せる内容であれば5W1Hを想定しやすくなります。

POINT2 業務に関わる部門の参加者を募ろう

重要なポイントとしては多くの人を巻き込んでカスタマージャーニーマップを作ることです。生産管理部門者が考えるカスタマージャーニーマップ、UI/UXデザイナーが考えるカスタマージャーニーマップ、システム部門者が考えるカスタマージャーニーマップ、それぞれの異なった視点があります。また、製品・サービスのメインターゲットについて一番知っているのは顧客自身になります。社内や社外のメンバーを問わずに、多くのステークホールダーを巻き込むことで、より偏りの少ないカスタマージャーニーマップ作成を心がけましょう。

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4: まとめ

カスタマージャーニーマップテンプレート1

今回はEdrawMaxの豊富なテンプレートを例にあげながらカスタマージャーニーマップの作り方ついてご紹介してまいりました。近年商品・サービスを提供する側と顧客の格差は対等になりつつありその商品・サービスに係るステークホロダーと共に社会全体を改善しようという流れになりつつあります。つまり、提供する側としては企業価値である利益を生み出す機会を得るために、顧客行動を前もってデザインしなければならない状況です。以前のように点だけとはいかず線を意識したより質の高い改善が必要とされます。Edraw Maxではデザインが豊富なテンプレートが多く用意されており、カスタマージャーニーマップの共有をする時にデザインを考える際に時間をとられず改善内容に集中することができます。ぜひ、カスタマージャーニーマップを作成には、EdrawMaxをお使い下さい。

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