科学と教育 知識

【物理実験図】滑車問題の作り方

理科教師向け!科学イラスト活用して力学の実験図を作る

理科力学を学習している学生が苦手としやすい問題に滑車の問題があります。物理の定番と言える定滑車や動滑車の組み合わせですが、滑車の原理や滑車の違いを理解してもらうだけで今後の学習が変わってくるでしょう。
今回は理科を担当している先生におすすめの作図ソフトで図表を用いて指導するポイント、滑車の問題を作るときの時短テクニックを紹介します。

滑車の問題で書くならEdrawMax(エドラマックス)

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Part 1: 滑車とは

滑車とは小さな力で重量のある物を持ち上げたり、力の向きを変えたりすることができる道具の1つです。滑車には「動滑車」「動滑車」の2種類に分けられます。

おぼえる滑車は2つだけ
● 動滑車
● 定滑車

滑車

動滑車は左右のひもで重りを支えて使うタイプのもので、手で引っ張る時の重量の半分を支える働きを持っています。
定滑車は、壁や天井に固定されたタイプの滑車のことを指します。定滑車の場合は引っ張る際の力の大きさに変化はありません。しかし、ひもを下に引っ張ることで力の向きを変えて、荷物を上げることができるようになります。
この2つの長所を活かして組み合わせたものを、複合滑車と呼びます。複合滑車は工場や建築現場で使われるクレーンに活用されている技術です。滑車は他にもエレベーターやチェーンブロックなど、様々なものに活用されて私たちの生活を支えてくれています。

→関連記事:【物理実験図】力の作図方法
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Part 2: 滑車の原理とは

滑車の原理について、動滑車と定滑車二つに分けて紹介します。力学の滑車問題を分かり易く解説したり出題したりするためには、まず滑車の仕組みをおさらいすることから始めましょう。

2.1 動滑車の原理

動滑車では左右に伸びる1本のロープを引っ張って荷物を持ち上げることになるため、左右ともロープにかかる力は同じになります。それによって荷物の重さが分散されることから、荷物の重さの1/2の力で持ち上げることができます。例えば、100N(約10kg)の重さのものを持ち上げる時、100N÷2=50Nとなります。

2.2 動滑車の原理

定滑車は荷物の重さをを分散するのではなく、力の向きを変え、体重をかけて荷物を持ち上げやすくする方法です。加えてひもを引っ張ったぶんだけ荷物が持ち上がることから、物を持ち上げるためには同じ重さの力をかけなければ、荷物を持ち上げることはできません。

2.3 定滑車の原理

定滑車は荷物の重さをを分散するのではなく、力の向きを変え、体重をかけて荷物を持ち上げやすくする方法です。加えてひもを引っ張ったぶんだけ荷物が持ち上がることから、物を持ち上げるためには同じ重さの力をかけなければ、荷物を持ち上げることはできません。
つまり、100Nの荷物を持ち上げるためには同じ100Nもしくは、それ以上の力が必要になります。

以上のことから、持ち上げる力が半分に抑えられるのが動滑車、荷物と同じ重さの持ち上げる力が必要になるのが定滑車と覚えておくとイメージしやすくなります。生徒に指導をする時は実験図を見せながら解説してあげたり、描写付きの問題を提出してあげたりすると、覚えてもらいやすくなります。

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Part 3: EdrawMaxで滑車問題の実験図の作り方

滑車図を作成して滑車の原理を説明する場合や、複数の問題を出題する場合には違いを明確にする実験図作りが重要です。そのポイントを3つ紹介します。無料で作図できる専用ソフトEdrawMaxで作成しました。

作図ソフトEdrawMaxの使用方法

EdrawMaxをダンロードしてインストールします。EdrawMaxを起動して「新規作成」「科学と教育」という順番で選択したら科学系のテンプレートがでてきます。「力学」ボタンをダブルクリックしてEdrawMaxの編集画面ができます。

EdrawMaxの使用方法

ウインドウの左側の「ライブラリー」を選択して使用したい記号を編集画面にドラグしてきます。滑車の記号を揃えたらサイズを調整して記号を組み合わせることができます。

EdrawMaxの使用方法

滑車の実験図①のポイント

滑車の実験図

滑車問題の決め手となる考え方は、定滑車と動滑車の区別がついているかにかかっています。天井に固定されている滑車が定滑車であり、両端のロープに吊るされている状態の滑車が動滑車という外見の特徴を明確にしましょう。

滑車の実験図②のポイント

滑車の実験図
滑車の実験図

滑車の違いにより物体を引く力が変わってくることを理解するためには、物体にどのような力が働いているか知る必要があります。地球が物体を引く力、ロープや物体がお互いを引く力など矢印や数値を用いて具体的に理解してもらいましょう。

滑車の実験図③のポイント

滑車の実験図

①や②のポイントを理解することが出来たら、複合滑車図に慣れてもらうことが重要です。テストや受験に出題される物理の力学では滑車の複合問題が頻出されます。引っ張る力が物体の重さと同じである定滑車、引っ張る力が半分の代わりに引っ張る距離が二倍となる動滑車の条件を、設問に合わせて数値化する意識付けが大事です。



Part 3: EdrawMaxで滑車問題の実験図の作り方

滑車は動滑車や定滑車の種類の違いで、引っ張る時の力の強さや、ひもを引っ張る距離なども変化していきます。言葉で聞くだけではなかなか分かりにくいと生徒に思われてしまいがちですが、実験図を見ながら学習をすると滑車の原理が理解しやすくなります。
そのため、物理で力学を学ぶ生徒用に滑車問題を出題する時に、正しくわかりやすい描写ができれば生徒の理解力強化にも役立つことでしょう。このように滑車問題の学習に活用したり、滑車問題を作成したりする時に役立つツールがEdrawMaxです。
EdrawMaxは数多くあるテンプレートを使いながら滑車問題を作成することができます。その特徴をうまく活用すれば、図表付きで滑車の原理を手書きで書くのが不安だという方や、問題に使える図を探している方でも、そのまま簡単に滑車の問題や図解を作ることができるでしょう。

Edraw Max -- All In One の作図ツール
  • 豊富なテンプレートと図形
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  • フローチャート、マインドマップ、組織図などを作成
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