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ディシジョンツリー分析のやり方を全面解説|EdrawMax

構成要素、基本原則、作成手順と使用例を詳しく説明

みなさんは、ビジネスにおいて意思決定をする場合、何か手法やツールを使っていますか?意思決定を支援する手法としては、デルファイ法、デシジョンツリー、回帰分析などがあります。そのうちデシジョンツリーは、数値に基づいて比較・検討することができるため、論理的・客観的な判断に役立つ手法です。ここではデシジョンツリーとは何かを説明し、ソフトを使用した作成手順と作成事例をご紹介します。

デシジョンツリー

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1.デシジョンツリーとは?

1.1 デシジョンツリーの定義

 デシジョンツリーとは、意思決定プロセスを視覚化するための階層的なツリー状の図表で、各レベルの分岐で可能な意思決定の選択肢を示し、それに関連する確率やコストを評価して、最適な意思決定を支援するために使用されます。「決定木分析」とも呼ばれています。

1.2 デシジョンツリーの重要性と役割の紹介

 デシジョンツリーの重要性と役割を以下に示します。
 ①意思決定の可視化:複数の意思決定を階層的に分類し、視覚的に表現することができます。これにより、複雑な意思決定を明確にすることができ、意思決定プロセスを改善することができます。
 ②コスト削減:コスト評価を含めた詳細な分析を行うことができます。これにより、企業が意思決定を行うために必要なリソースを最小限に抑えることができ、予算の最適化に役立ちます。
 ③リスク管理:意思決定におけるリスクを評価するために使用することができます。これにより、事前にリスクを特定し、適切な措置を講じることができます。
 ④最適化のためのフレームワーク:意思決定プロセスのフレームワークを提供し、最適な選択肢を特定するために使用されます。これにより、意思決定プロセスがより効率的になり、より良い結果を得ることができます。
 ⑤意思決定プロセスの改善:意思決定プロセスを改善するためのツールです。デシジョンツリーを使用することで、企業や組織は、分析に基づく決定を下すことができ、正確性の高い結果を得ることができます。

1.3 デシジョンツリーの構成要素と基本原則

 デシジョンツリーは、通常「ノード」という要素を用いて作成します。正方形と丸形のノードを使い、それらを線で繋ぐことによって分岐を表します。ノードには以下の3種類があります。
 ①意思決定ノード:意思決定者が判断できる事柄を表したもので、主に始点に用いられ、正方形で表します。デシジョンツリーの始点になるもので、一つのツリーに対して一つ使用します。
 ②確率ノード・イベントノード:選択肢を表すノードで、丸で表し、意思決定ノードから伸びた線の分岐先に配置します。確率ノードから確率ノードに移動することもあって、その個数は決まっていません。
 ③終点ノード;デシジョンツリーの終点を示すノードで、左向きの正三角形で表します。これ以降にノードを置くこと・線を結ぶことはありません。この終点ノードの右側に結果を記入します。

 デシジョンツリーを作成する際には、これらの構成要素を適切に組み合わせることが必要です。また、デシジョンツリーの基本原則は、次のようになります。
 ①シンプルな構造:シンプルかつ明確な構造を持つことが望ましいです。これにより、分析が容易になり、正確な結果を導き出すことができます。
 ②ロジックに基づく構築:ロジックに基づいて構築される必要があります。これにより、正確な結果を導き出すために必要な意思決定を含めることができます。
 ③適切なデータの収集と使用:適切なデータの収集がなければ正確な結果を導き出すことができません。また、収集したデータを分析するための正確な方法を選択する必要があります。
 ④シナリオの変化に対応できる柔軟性:シナリオの変化に対応する柔軟性を持つ必要があります。これにより、多様な状況に応じて適切な意思決定を下すことができます。
 ⑤精度と信頼性の高さ:正確で信頼性の高い結果を導き出す必要があります。これには、適切な分析技術とモデルに基づく決定手法が必要です。

 これらの基本原則に従うことで、組織はデシジョンツリーを最大限に活用し、正確かつ効果的な意思決定を下すことができます。

2.デシジョンツリーの作成手順

 デシジョンツリーは以下の手順で作成します。

2.1  デシジョンツリーの要素

 はじめに、ツリーの始点として意思決定ノードを配置し、テーマを記入します。
 次に、意思決定ノードから考えられる選択肢を確率ノード・イベントノードとして網羅的に洗い出します

2.2 デシジョンツリーの階層構造の設計

 洗い出された確率ノード・イベントノードを階層的に並べます。そして結論に繋がるまでツリーを展開し続け、終着点にたどり着いたら、三角形の終点ノードを用いてデシジョンツリーをクローズします。

2.3 デシジョンツリーの注意点とよくある誤り

 ①分岐の数に注意:デシジョンツリーを作成する際は、分岐の数をどれくらいにするか、選択する必要があります。
分岐の数が少なすぎると、十分な予測ができずに精度が低くなるリスクがあります。
 一方で分岐の数が多すぎると、視覚的に分かりにくくなるリスクがあります。目安としては、視覚的な分かりやすさを重視して、分岐の数を2~3回に、多くても4回までにしておくほうが良いでしょう。
 ②深掘りしすぎない:デシジョンツリーは階層が深くなるほど対象データが少なくなります。どの階層まで分析するかは対象データ数などを考慮して、効率的かつ効果的な結果が期待できる範囲に留めておきましょう。
 ③精度を過度に期待しない:デシジョンツリーの強みは精度ではなく、”結果の分かりやすさ”や”前処理の少なさ”、”汎用性”です。デシジョンツリーは予測のアルゴリズムがシンプルで、複雑な予測に対応できません。精度を重視する場合、他の分析手法を検討しましょう。

2.4 デシジョンツリーの作成の基本ステップ

 ここでは、Wondershare EdrawMax を用いたデシジョンツリー作成の基本ステップを説明します。 EdrawMaxは、豊富な事例とテンプレートを利用して、フローチャート、マインドマップ、組織図、ネットワーク構成図、間取り図などを作ることができる、多用途な作図ソフトです。

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 EdrawMaxでデシジョンツリーを作成する基本的な手順は以下のとおりです。
 ①EdrawMaxを起動します。
 ②「プロジェクト管理」タブの「決定木」を開きます。

デシジョンツリーの作成

 ③左下の「二分決定グラフ」からノードやブランチを選んで配置します。

デシジョンツリーの作成

 ④それらを「コネクタ」で結んでツリーを作成します。

デシジョンツリーの作成

 ⑤各ノード、コネクタに説明、金額、確率等を書き加え、適宜着色を行います。

デシジョンツリーの作成

 ⑥作成が終了したら、「ファイル」→「保存/名前を付けて保存」で保存します。

3.ビジネスにおけるデシジョンツリーの活用

3.1 製品開発やマーケティング戦略におけるデシジョンツリーの使用例

 どのようなアプリを開発すべきか、検討してみました。多用途作図ソフトが最も収支予測が大きくなりました。
 

3.2 リスク管理や投資判断におけるデシジョンツリーの活用事例

 退職金を何に投資すべきか、検討してみました。国内株式の投資もよさそうな結果です。
 

リスク管理や投資判断におけるデシジョンツリーの活用

4.個人の意思決定におけるデシジョンツリーの応用

4.1 キャリア選択におけるデシジョンツリーの活用方法

 自分がどんな資格を身につければ、最も高収入を得られるか、検討してみました。いずれも、年収UPという観点だけでは、問題があるようです。
 

キャリア選択におけるデシジョンツリーの活用

4.2 購買決定におけるデシジョンツリーの実例

 デシジョンツリーを作成するために、どんなツールを購入すべきか、検討してみました。M社ソフトと比較して、Wondershare EdrawMax を購入すべきという結果になりました。
 

購買決定におけるデシジョンツリー

まとめ

 ここではデシジョンツリーとは何か、その重要性と役割、作成手順などをご説明しました。
 現代のビジネスにおいては、曖昧な直感依存せずに、データに基づいた意思決定をしていくことが重要です。デシジョンツリーを活用することによって、課題解決のために取りうる選択肢や、そこから予想される期待値などを洗い出して、選択肢を客観的な数値によって比較検討することができるようになります。
 Wondershare EdrawMax を使えば、誰でも簡単にデシジョンツリーを作成できます。無料試用版はエクスポートしたファイルに透かしが入るという制限がありますが、15日間試用が可能です。是非一度お試しください。

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