科学化学工学図 記号

物理でよく使う記号と単位

物理の記号と単位の意味について詳しくご紹介

物理にはさまざまな記号があります。物理学は現象を数式化して解明するものが多いので、各物理量に記号が用意されています。
物理に精通していないと、数式だけ見ても何を表しているのかわからないことが多いですね。
本記事では、分野ごとに物理の記号を解説し、実際の現象の事例も説明します。
なお、説明に用いる図は全て作図用ソフトEdrawMaxを用いて作成しました。

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Part 1: 物理の記号とは何?

物理の式などを見ていると、多くの記号が登場します。これらの記号は、物理の現象を解き明かすのに必要なパラメータを表すものです。アルファベットやギリシャ文字で表されるものが多く、その物理量の英語の頭文字を用いるものが多いです。
また、パラメータにはベクトルとスカラーがあります。簡単にいうと、ベクトルとは方向と大きさを持ったもの、スカラーは大きさのみで表現できるものです。さらに、それぞれの物理量には単位があります。例えば、長さの単位なら[m]:メートルというように日常生活にもよく使われる単位から、聞き慣れない単位までありますが、このような単位は国際基準で概ね統一されています。
本記事では、分野別に各物理量の記号をベクトル・スカラーの別や単位(主にSI単位)を含めてご紹介します。


Part 2: 物理記号のまとめ

2.1 力学の記号

力学とは、物体間に作用する力や運動に関する学問です。
力学に関する物理量には以下のようなものがあります。

力学に関する記号

物理量 記号 ベクトルorスカラー 単位
時間 t スカラー s(秒)
速度 v ベクトル m/s
加速度 a ベクトル m/s2
質量 m スカラー kg
F ベクトル N(ニュートン)
モーメント M ベクトル N・m
圧力 P スカラー Pa(パスカル)
エネルギー E スカラー J(ジュール)
ばね定数 k スカラー N/m
摩擦係数 μ スカラー (なし)
角速度 ω ベクトル rad/s
密度 ρ スカラー kg/m³
万有引力の定数 G スカラー N・㎡/kg²

他にも力学に関する物理量はたくさんあります。
例として、アイザック・ニュートンが提唱した力学の3法則のうち、第2法則に当たる、運動方程式をご紹介します。
概要としては、「物体に力が作用したとき、物体はその力と同じ方向に加速度を生じ、加速度の値は力に比例し、質量に反比例する」というものです。
加速度とは、速度の時間に対する変化の割合です。
つまり、この法則は以下のようになります。

力学の第2法則

2.2 波と光学の記号

波(波動)は振動や音などさらにさまざまな分野に分かれます。
光も波の一つで、光の現象に特化した学問は光学といいます。
波や光学に関する物理量は以下のようなものがあります。

波・光学に関する記号

物理量 記号 ベクトルorスカラー 単位
波長 λ スカラー m
振幅 A スカラー m
振動数(周波数) f スカラー Hz(ヘルツ)
屈折率 n スカラー (なし)
光度 C スカラー cd(カンデラ)
照度 E スカラー ls(ルクス)
レベル(デシベル) L スカラー dB
音速 c ベクトル m/s
周期 T スカラー s

例として、光や音などでよく用いられるスネルの法則を挙げます。
屈折の法則とも言われることがあり、異なる物質を通る波の入射角θ1と屈折角θ2の関係を表します。
以下の図において、n12は媒質1に対する媒質2の相対的な屈折率を表します。

スネルの法則

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電気記号

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2.3 熱力学の記号

熱に伴う物質の現象や力に関する学問を熱力学といいます。
熱力学に関する物理量には以下のようなものがあります。

熱力学に関する記号

物理量 記号 ベクトルorスカラー 単位
温度 T スカラー K(ケルビン)
熱量 Q スカラー J(ジュール)
比熱 c スカラー J/kg・K
熱容量 C スカラー J/K
潜熱 L スカラー J/kg
線膨張係数 α スカラー K-1
体積膨張係数 β スカラー K-1
熱伝導率 k スカラー W/m・K
エントロピー S スカラー J/K
熱流 P スカラー W
内部エネルギー U スカラー J

例は基本の熱量の式です。
熱容量はその物質の質量×比熱で表されます。
熱容量Cの物質に熱が加えられ、温度が⊿T変化したときの熱量は、Q=C⊿Tで表されます。

熱容量

2.4 電気学と磁気の記号

最後に、電気や磁気に関する物理量には以下のようなものがあります。

電気・磁気に関する記号

物理量 記号 ベクトルorスカラー 単位
電荷 T スカラー C(クーロン)
磁束密度 B スカラー T(テスラ)
電場(電界) E ベクトル N/C
静電容量 C スカラー F(ファラド)
インダクタンス L スカラー H(ヘンリー)
電流 I スカラー A(アンペア)
電気抵抗 R スカラー Ω(オーム)
電圧(電位差) V スカラー V(ボルト)
磁界の強さ H スカラー A/m

例として、オームの法則を示します。
電気回路を流れる電流と電圧、電気抵抗の関係を表す有名な法則です。

オームの法則

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電気記号

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Part 3: EdrawMaxのイラストとテンプレートの使用方法

EdrawMaxは大量な物理のイラストとテンプレートが内蔵された作図ソフトウェアです。物理の実験図や公式などを書くことには非常に効率に書きやすいです。今回はEdrawMaxで物理の実験図の作成方法を紹介いたします。

3.1 物理イラストの使用方法

これらの作図には、EdrawMaxに格納されている多くの物理のイラストや作図記号が役に立っています。画面上の「ライブラリー」と書いてある箇所の下をクリックすると、さまざまな分野の素材のタイトルが登場します。

科学記号の使い方

ここから必要な分野のものにチェックを入れましょう。

科学記号の使い方

これらを駆使すると、複雑な作図を省略でき、案外簡単に物理図を作図することもできます。

科学記号の使い方

3.2 物理テンプレートの使用方法

EdrawMaxを起動して【新規作成】>【科学と教育】>【科学】という流れを選択します。

科学のテンプレート

使いたいテンプレートをクリックして、編集可能な画面が出てきます。

力学のテンプレート

EdrawMaxのテンプレートを活用して、綺麗な物理実験図を簡単に作られます。


Part 4: まとめ

物理と一言で言っても、分野は多岐にわたります。
なかなか専門的で一見難しい知識もありますが、やってみるとだんだんおもしろさがわかってくるのも物理の魅力です。
EdrawMaxの作図法なども参考にして、是非、物理の奥深さに触れてみてください。

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