フローチャートの例

フローチャートの12種類とそれぞれの活用法

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編集者: Edraw

業務の流れを誰にでも伝わる形で整理したいときに役立つのが「フローチャート」です。 特に複雑な業務やシステム開発では、目的に応じて最適な種類の図を使い分けることが重要です。 本記事では、12種類の代表的なフローチャートとその特徴・活用シーンをわかりやすく解説。さらに、最適な図の選び方や作成に便利なツール「EdrawMax」も紹介します。初心者でも実務で使える知識を、図や具体例を交えてお届けします。

1.12種類のフローチャート

フローチャートには、目的や業種に応じて多様な種類が存在します。ここでは代表的な12種類のフローチャートについて、それぞれの定義、特徴、活用される場面を解説します。

1.1 ワークフロー図

ワークフロー図は、業務プロセスの手順を視覚的に示した図です。特定の業務がどのようなステップで進行するかを明確にし、業務効率の改善やマニュアル作成に役立ちます。主に事務処理や製造業務の標準化に使用されます。

フローチャート1

1.2 業務フロー図(スイムレーン)

スイムレーン形式の業務フロー図は、関係者ごとの作業分担を横断的に示すのに適しています。部門や担当者単位でレーンを分けて工程を配置することで、役割の可視化と業務の責任範囲の明確化が可能です。複数部署が関与する業務に適しています。

フローチャート2

1.3 データフロー図(DFD)

DFDはシステム開発において、データの流れや処理過程を表す図です。プロセス、データストア、外部エンティティ、データフローの4つの要素を使って表現します。システムの要件定義や設計段階で、情報の流れを正確に把握するために用いられます。

フローチャート3

1.4 BPMN(Business Process Model and Notation)

BPMNは国際標準のビジネスプロセス表記法で、業務プロセスを詳細かつ統一的に表現できます。タスク、イベント、ゲートウェイなどの要素を使い、業務の流れと制御構造を明確にします。ビジネス分析やプロセス改善の現場で広く使われます。

フローチャート4

1.5 PERT図

PERT(Program Evaluation and Review Technique)図は、プロジェクト管理に使われる手法で、タスクの依存関係や所要時間を示します。クリティカルパスの把握やスケジュール管理に有効で、大規模プロジェクトや研究開発の進捗管理に適しています。

フローチャート5

1.6 SDLダイアグラム

SDL(Specification and Description Language)ダイアグラムは、通信システムや制御系システムの挙動を記述するための形式です。状態、プロセス、シグナルを明示的に表現し、リアルタイムシステムの設計に利用されます。

フローチャート6

1.7 システムフロー図

システムフロー図は、業務システムの構成や処理の流れを視覚化したものです。プログラムやデータベースの関連性、入出力の流れを明確に示すため、業務アプリケーションの設計や再構築に用いられます。

フローチャート7

1.8 プログラミングフローチャート

アルゴリズムや処理ロジックを視覚化するための図で、プログラムの設計書や仕様書に用いられます。「開始」「処理」「判断」などの記号を使い、直感的に理解できる構成が特徴です。初心者の学習教材としても活用されます。

フローチャート8

1.9 UML図

UML(Unified Modeling Language)図は、ソフトウェア設計における標準表記法で、クラス図、シーケンス図、ユースケース図など多様な形式があります。システム構造や動作を多角的に表現することが可能で、開発チーム内での共通理解を促進します。

フローチャート9

1.10 ER図(エンティティ・リレーションシップ図)

ER図は、データベース設計に用いられる図で、データの構造やエンティティ間の関係を明示します。属性、主キー、リレーションなどを視覚的に表現でき、RDB(リレーショナルデータベース)の設計に不可欠なツールです。

フローチャート10

1.11 IDEF図

IDEF図は、業務プロセスや情報システムを階層的に記述するための図法です。IDEF0は機能モデル、IDEF1Xはデータモデルを表現し、大規模業務や製造プロセスの可視化に使われます。米国国防総省の標準手法としても知られています。

フローチャート11

1.12 状態遷移図

状態遷移図は、システムやオブジェクトがどのように状態を変化させるかを示す図です。イベントに応じてどの状態に移行するのかを視覚化し、システム挙動の把握や設計時のエラー防止に役立ちます。特にUIの挙動や組込みシステムの設計に有効です。

フローチャート12

2.用途に合わせた最適な図を選ぼう

フローチャートは種類によって適した用途が異なります。たとえば、業務の担当者ごとの動きを明示したい場合は「スイムレーン図(業務フロー図)」が有効ですし、システム開発でのデータ処理を可視化したいなら「データフロー図(DFD)」が適しています。このように目的に応じた図を使うことで、情報の伝達効率や業務の正確性が大きく向上します。

実際に図を作成する際は、EdrawMaxのテンプレートを使用すると便利です。たとえば、プロジェクトのタスク管理にはPERT図、業務マニュアル作成にはワークフロー図など、あらかじめ用意されたテンプレートから選ぶことで、時間をかけずに品質の高い図を作成できます。

以下に、主要な図の用途と特徴を一覧表でまとめました。どのような業務にどの図を使うべきかの判断にご活用ください。

図の種類

主な用途

特徴

ワークフロー図

業務手順の可視化

業務の流れを直感的に示せる

業務フロー図

部門間の役割分担の明示

スイムレーン形式で分担が一目で  わかる

データフロー図 (DFD)

システムのデータ処理設計

データの流れと構造を論理的に表現

BPMN

業務プロセスの統一的表現

国際標準の形式で詳細な制御構造も 表現可能

PERT図

プロジェクトスケジュールの管理

タスクの依存関係と所要時間を可視化

SDLダイアグラム

通信・制御システム設計

状態とイベントを用いてシステム  挙動を記述

システムフロー図

業務システムの設計・再構築

処理フローとデータ構成を同時に  把握可能

プログラミング フロー図

アルゴリズム設計・仕様書 作成

記号を使って直感的にプログラム  構造を図示

UML図

ソフトウェア設計全般

多様な図形式で構造・動作を多角的に表現

ER図

データベース設計

データ構造と関係性を視覚的に整理

IDEF図

業務・情報システムの階層的記述

分析と改善に役立つ標準的図法

状態遷移図

UI・組込み系システムの挙動管理

イベントに応じた状態変化を明示

3.フローチャート自動作成ツール

複雑な業務やシステムの流れを可視化するには、専門的な作図ツールの活用が欠かせません。中でもEdrawMaxは、初心者から上級者まで幅広く対応する機能を備えたフローチャート作成ツールとして高く評価されています。本セクションでは、EdrawMaxの主な特徴を紹介します。

特徴1:12種類のフロー図作成に対応

EdrawMaxは、ワークフロー図やBPMN、ER図、状態遷移図など、本記事で紹介した12種類すべてのフロー図に対応しています。用途に合わせて適切なテンプレートを選ぶだけで、誰でも精度の高い図が短時間で作成できます。

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特徴2:AI機能でフロー図を自動作成

最新バージョンでは、文章やキーワードを入力するだけでAIが自動的にフローチャートを生成してくれる機能が搭載されています。これにより、作図の手間が大幅に削減され、業務のスピードと正確性が向上します。

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特徴3:優れた互換性

EdrawMaxは、PDFやWord、Excel、PowerPoint、PNGなどさまざまな形式への出力に対応しています。さらに、他ツールで作成したファイルのインポートも可能で、既存の資産を活かした効率的な作業が行えます。

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特徴4:初心者にも使いやすく上級者にも応える柔軟性

直感的なUIにより、初心者でもすぐに使いこなせる一方で、詳細なカスタマイズやレイアウト調整、ショートカットキーによる効率操作など、上級者向けの機能も充実しています。個人からチームまで、幅広い利用シーンに対応可能です。

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業務の可視化・標準化を加速させたい方は、EdrawMaxを活用して、実務に使える高品質なフローチャート作成を始めてみてはいかがでしょうか。

まとめ

本記事では、フローチャートの代表的な12種類とその特徴・用途を詳しく解説しました。業務の効率化や標準化を図るうえで、目的に合った図を選ぶことが非常に重要です。また、EdrawMaxのような専用ツールを活用することで、簡単に高品質なフローチャートを作成できます。業務改善や情報共有の第一歩として、無料体験版があるEdrawMaxを業務に取り入れてみてください。

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