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業務プロセス図の描き方を分かりやすく解説【テンプレート付き】

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編集者: Edraw

ビジネスの流れを可視化し、業務を円滑に進めるために必要なのが「プロセス図」です。しかし、プロセス図の作成方法やルールがわからず、作成に悩む人も多いのではないでしょうか。

本記事では、初心者でも理解しやすいように、プロセス図の基本の概念から作成方法までを解説します。また、便利なツールを使用して、簡単にプロセス図を作成する方法も紹介します。

「自分でもすぐにプロセス図を作成できる」ような解説を目指しますので、是非応用してみてください。

1. プロセス図とは

プロセス図とは、業務の流れや手順を解りやすく図表化した資料のことです。業務を非常にシンプルに表現するため、関係者全員が共通の理解をしやすく、流れの規定化や改善が行いやすくなります。

たとえば、会社では作業手順や流れをビジュアル化するために使用されることが多く、学校やプロジェクトの経過を記録するためにも活用されます。

プロセス図

プロセス図が使われる目的

プロセス図は、経営の規模を問わず、多様な場面で利用されます。ここで、いくつかの代表的な使用目的を紹介します。

  • 業務の可視化:業務の流れを解りやすくするため、関係者全員が共通の理解を持つことができます。
  • 流れの規定化:業務の基準化を行うことで、無駄や重複を減らすことができます。
  • 業務改善:流れの工順や要求を再調整することで、業務の効率化を図れます。

プロセス図を使うメリット

  • 情報を直感的に理解できる
  • 認識のずれを防ぐ
  • 既存の流れを見直す機会になる
  • 新しい流れの構築に役立つ

プロセス図を活用することで、業務のコスト削減や見える化が進み、全体の業務効率を大幅に向上させることができます。

2. プロセス図のサンプル

プロセス図は、一般的な業務の流れを解りやすく表現するために役立ちます。ここでは、EdrawMaxのテンプレートを利用した三つのサンプルを紹介します。

【銀行窓口での振込・引き出し手続き】

銀行の窓口では、振込や引き出しの手続きを行うために、いくつかのステップが必要です。まず、顧客が希望する取引きを選び、必要な書類を記入します。その後、窓口の担当者が内容を確認し、問題がなければ手続きを完了します。

  1. 顧客が銀行手続き項目選択
  2. 振込・引き出しの手続書記入
  3. 窓口実務担当者チェック
  4. 実行に問題なければ金額処理
  5. 手続終了

【役所での住民票発行手続き】

住民票を取得するには、役所の窓口または専用端末を利用して申請を行います。必要な情報を記入し、身分証明書を提示した後、担当者が内容を確認し、住民票を発行します。手続きが完了すると、住民票が交付されます。

役所手続き

  1. 住民票発行端末手続き
  2. 必要情報記入
  3. 実務担当者が内容確認
  4. 住民票交付
  5. 手続完了

【病院の受付から診察までの流れ】

病院で診察を受ける際は、まず受付で手続きを行います。受付では診療科を確認し、診察の順番を取得した後、医師の診察を受けます。診察が終了すると、必要に応じて会計を済ませ、次回の予約を取ることもあります。

病院診察

  1. 診察の受付けを行う
  2. 診察券や保険証を提示し、問診票を記入
  3. 待合室で順番を待つ
  4. 医師による診察を受ける
  5. 診察が終了したら、会計を済ませ、処方箋を受け取る

これらのプロセス図を活用することで、次の手順が解りやすくなり、手続きや業務をスムーズに進めることができます。

3. 良いプロセス図V.S.悪いプロセス図

プロセス図を作成するとき、分かりやすくて流れが明確な図を作ることが重要です。良いプロセス図と悪いプロセス図の違いを理解することで、実用性の高い図を作成できます。

良いプロセス図の特徴

1.開始条件が明確

    ・業務プロセスの開始地点が明示されて、どんな条件で業務が始まるかが分かる

    ・「受注メールを受信したら処理開始」など、トリガー(きっかけ)が明確

2.時系列・流れが分かりやすい

    ・業務の流れが直線的に表現されている(左から右、または上から下)

    ・接続線(矢印)が交差せず、シンプルな構造になっている

3.分岐(条件分岐)が明確

    ・条件によって業務が異なる場合、「はい」「いいえ」などの条件が分かりやすい

    ・承認済みなら次の工程へ、未承認なら再確認へ戻る

4.業務の責任者(担当者)が分かる

    ・どの業務を誰が担当するのか、明確に記載されている

    ・「営業部 → 受注処理」「経理 → 請求書発行」など

5.必要な情報・出力が明記されている

    ・業務の各ステップで「何を入力し、何が出力されるのか」が分かる

    ・入力:顧客情報、出力:受注確認書

悪いプロセス図の特徴

1.開始条件が不明確

    ・どこから業務が始まるのか分からない

    ・いきなり処理が始まるが、トリガー(きっかけ)が書かれていない

2.流れが分かりにくい

    ・矢印が交差しすぎており、どの順番で処理が進むのか分かりづらい

    ・複雑に矢印が絡み合っており、処理の順番が分からない

3.条件分岐が曖昧

    ・「場合による」などの曖昧な表記があり、具体的な判断基準が示されていない

    ・条件分岐があるが、何を基準に判断すればよいか書かれていない

4.担当者が不明確

    ・誰が業務を行うのか分からず、責任の所在が不明

    ・処理の流れだけが記載されており、各業務の担当が書かれていない

5.情報の入出力が不足

    ・どの情報を使って何を出力するのかが書かれておらず、業務の成果物が不明瞭

    ・何のデータを元に、どのような成果物を出すのか記載がない

良いプロセス図と悪いプロセス図の比較表

項目

良いプロセス図

悪いプロセス図

開始条件

明確

(業務のトリガーが書かれている)

不明確

(どこから始まるのか分からない)

流れの分かりやすさ

矢印が整理され、直線的

矢印が交差し、流れが混乱

条件分岐

明確な判断基準あり

曖昧で基準が分からない

担当者

各工程ごとに担当者が明記

誰が担当するのか不明

情報の入出力

各ステップで入力と出力が明確

何を処理して何ができるのか不明

良いプロセス図を作成するためには、シンプルで直感的に分かる構成を心がけることが大切です。視認性を意識し、誰が見ても理解しやすいデザインを目指しましょう。

4. プロセス図を書く方法

プロセス図を書くためには、流れの構築を明確にし、重要な情報を読み手が理解しやすいように表現することが大切です。ここでは、基本的な次の5つのステップを介紹します。

1. 目的を明確にする

プロセス図は、何を目的に作成するのかが重要です。情報を可視化して流れを理解しやすくするのか、もしくは業務改善のために次順を明確にするのか、使用目的を決めておくと良いでしょう。

2. 流れをリストアップする

先に大まかな流れを書き出し、どのようなプロセスが必要かを明らかにします。その際、関係者と相談しながら流れを確認しておくことで、実際の業務に即したプロセス図を作成できます。

3. シンボルを選んで配置する

プロセス図には標準的なシンボルが存在します。

標準記号

  • 始点/終点 → 楕円
  • 業務の処理 → 長方形
  • 判断の選択肢 → ひし形
  • データ入力/出力 → 平行四辺形

設計の段階で、これらのシンボルを適切に選んで配置しましょう。

4. フローをつなげる

次順が明確にわかるように、矢印を使用してプロセスをつなげます。この際、横方向や縦方向の流れを統一させることが大切です。選択肢がある場合は、「はい/いいえ」などのラベルを付けるとより分かりやすくなります。

フロー接続

5. チェックして改善する

作成したプロセス図を、関係者にチェックしてもらい、不明点やミスを調整します。以前のデータと比較し、実際の業務と合致しているか確認することで、より高品質なプロセス図を作成できます。

この5ステップを身につけると、誰でもわかりやすいプロセス図を作成できるようになります。

5. プロセス図作成ツールEdrawMax

プロセス図を作成するためのツールはいくつかありますが、その中でも特に実用性が高いのが「EdrawMax」です。ここでは、EdrawMaxの特徴と他のツールとの比較について解説します。

EdrawMaxの主な特徴

1.豪華なテンプレートを搭載

    何十万というスケールの大きなテンプレートが用意されており、自動設計や対応     業務用のテンプレートを完備しています。

テンプレート

2.ドラッグアンドドロップで誰でも使いやすい

    デザインが視覚的に理解しやすく、テンプレートを選んで配置するだけで

    短時間でプロセス図を作成できます。

ドラック&ドロップ

3.ファイル形式が多様なエクスポート機能

    PDF、PNG、SVG、Excel、PowerPointなど、複数のファイル形式でエクスポート    可能。

エクスポート

EdrawMaxと他ツールの比較

項目 EdrawMax Excel PowerPoint
テンプレートの種類 豊富 限定的 一部対応
直感的な操作
視覚的な調整 ×
自動整列機能 × ×
エクスポート機能

ExcelやPowerPointでもプロセス図を作成できますが、それぞれに特徴があります。Excelはシンボルの種類が限られ、手動での配置調整が必要になります。PowerPointは視覚的なデザインがしやすいものの、自動整列機能がないため、複雑なフローには向きません。一方、EdrawMaxはプロセス図に特化した機能を備えているため、短時間で高品質な図を作成できます。

EdrawMaxが適している人

  • 初心者でも簡単にプロセス図を作成したい人
  • 業務フローやシステム設計など、専門的なプロセス図を作成する必要がある人
  • 直感的な操作で効率的に作業を進めたい人

EdrawMaxを活用すれば、誰でも素早く分かりやすいプロセス図を作成できます。無料体験版もあるので、ぜひ試してみてください!

まとめ

プロセス図は、業務の流れを解りやすくするための必要なツールです。流れを規定化し、重複や無駄を減らすことで、効率的な業務を実現できます。また、新人教育や機械化の導入にも役立ちます。

プロセス図を作成する際は、認識のずれを防ぐために、簡潔で読みやすい構成を心がけましょう。そのためにも、便利なツールを使うことで作成時間を大幅に短縮できます。

EdrawMaxなどの実用性の高いツールを活用すると、短時間でクオリティの高いプロセス図を作成できます。EdrawMaxは無料体験ができるので、この機会に自分でプロセス図を作成してみませんか。

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