組織図例

会社部署組織図と部署一覧

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編集者: Edraw

現代の企業活動において、「どの部署が何を担当しているのか」を把握することは、社内の連携をスムーズにし、業務効率を高めるために欠かせません。本記事では、会社内の典型的な部署組織図や、外資系企業に見られる特徴的な部署の違いについて整理し、組織図の具体例や作成方法までを初心者にも分かりやすく解説します。また、実務に活用できる組織図作成ツールとして、EdrawMaxの活用方法もご紹介します。

1.会社部署一覧

企業の組織構成は業種や規模によって異なりますが、一般的には共通する基本的な部署があります。ここでは、典型的な日本企業と外資系企業に分けて、代表的な部署とその役割を紹介します。

1.1 典型的な日本企業

日本企業の部署構成は、縦割りで専門的な役割を持つことが特徴です。

■ 管理部門(バックオフィス)

・総務部(社内規定、施設・備品管理、庶務)

・人事部(採用、人材育成、人事評価、労務管理)

・経理部(帳簿管理、決算処理、資金繰り)

・財務部(資金調達、資金運用、財務戦略)

・法務部(契約書審査、法的対応、コンプライアンス)

・内部監査部(社内業務監査、リスク管理)

・情報システム部(社内インフラ整備、システム保守)

・広報部(社外発信、メディア対応、ブランディング)

・IR(投資家向け広報、株主対応)

■ 営業・企画・マーケティング部門(フロントオフィス)

・営業部(法人営業、個人営業、ルート営業)

・企画部(新規事業、商品企画、中期経営計画)

・マーケティング部(市場分析、販促企画、ブランド戦略)

・販売促進部(イベント、キャンペーン、広告施策)

・カスタマーサポート部(顧客対応、問い合わせ管理)

■ 生産・技術・開発部門(モノづくり系企業に多い)

・製造部(生産ライン運営、品質管理)

・生産管理部(生産計画、原材料管理、納期調整)

・品質管理部(品質検査、不良対策、規格遵守)

・技術部(技術開発、設備改善、工程設計)

・研究開発部(製品研究、技術革新、特許取得)

■ IT・DX関連部門(近年増加傾向)

・DX推進部(業務効率化、デジタル戦略)

・IT戦略部(システム刷新、セキュリティ施策)

・サイバーセキュリティ部(情報漏洩対策、監視体制構築)

■ 海外・グローバル関連部門(大手企業に多い)

・海外事業部(海外拠点の統括、グローバル戦略)

・貿易部(輸出入業務、通関・貿易書類対応)

・国際渉外部(現地法人対応、国際契約・折衝)

■ その他の専門部門

・知的財産部(特許・商標管理、技術ライセンス)

・環境・CSR部(環境対応、社会貢献、ESG活動)

・安全衛生部(労働安全、健康管理、災害対策)

・購買部(仕入管理、価格交渉、調達戦略)

・ロジスティクス部(物流、在庫管理、配送)

このように、日本企業では部門ごとに明確な分担がなされており、階層型の組織構造が基本となっています。意思決定は比較的上層部に集中し、指示系統が明確な分、安定性のある運営が行いやすい一方で、部門間の連携が課題になることもあります。

1.2 外資系

外資系企業の組織構成は、フラットで柔軟性が高い点が特徴です。

■ コーポレート部門(本社・戦略機能)

・Corporate Strategy(戦略企画)
 中長期戦略の策定、M&Aや新規事業開発の支援

・Legal(法務)
 契約審査、コンプライアンス、グローバル規制対応

・Compliance(コンプライアンス)
 倫理・法令遵守、社内教育、内部通報制度の運営

・Internal Audit(内部監査)
 ガバナンス・リスク管理、社内監査の実施

■ 人事・総務部門

・HR(Human Resources)
  採用、評価制度、報酬設計、タレントマネジメント
・People & Culture
 組織開発、人材育成、ダイバーシティ推進
・GA(General Affairs)
 オフィス運営、備品・施設管理(外注していることも多い)

■ 財務・会計部門

・Finance(財務)
 予算管理、財務戦略、グローバル資金管理
・Accounting(会計)
 月次・四半期・年次決算、監査法人対応
・FP&A(Financial Planning & Analysis)
 財務予測、KPI分析、経営層向けレポート作成
・Treasury(資金管理)
 キャッシュフロー管理、為替リスク対策

■ 営業・マーケティング部門

・Sales(営業)
 直販・代理店管理、売上目標達成、CRM管理
・Business Development(事業開発)
 新規顧客開拓、アライアンス、マーケット拡張
・Marketing(マーケティング)
 製品プロモーション、広告戦略、SNS運用
・Product Marketing
 製品ポジショニング、顧客ニーズ分析、競合比較
・Customer Success(カスタマーサクセス)
 顧客との継続的関係構築、LTV最大化

■ オペレーション・ロジスティクス部門

・Operations(業務管理)
 業務プロセス改善、SOP整備、部門横断の調整
・Supply Chain Management(SCM)
 調達・在庫・配送の最適化、コスト削減
・Procurement(調達)
 サプライヤー選定、価格交渉、契約管理
・Logistics(物流)
 倉庫管理、配送手配、輸出入の実務

■ 技術・IT部門

・IT / Information Technology
 インフラ整備、システム保守、クラウド対応
・Information Security(情報セキュリティ)
 セキュリティポリシー策定、インシデント対応
・Engineering(開発エンジニア)
 ソフトウェア開発、アプリ運用、DevOps
・Product Management(プロダクト管理)
 機能設計、ユーザー要望の反映、開発チーム連携
・Data Analytics(データ分析)
 データドリブンな意思決定支援、BIツール運用

■ カスタマー・サポート部門

・Customer Support / Service
 問い合わせ対応、製品サポート、FAQ運営
・Technical Support
 技術的な問い合わせ対応、マニュアル整備

■ その他の専門部門(業種により異なる)

・Regulatory Affairs(薬事・規制対応)
 医薬・食品・化学などで必須の部門
・Quality Assurance(品質保証)
 製品検査、ISO対応、不具合対応
・ESG / Sustainability
 サステナビリティ活動、環境対応、CSR

結果として、外資系の組織構成はスピード感と柔軟性に優れ、変化の激しい市場環境にも適応しやすい一方で、個人の自立性や成果が強く求められる環境とも言えます。

このように、企業の部署構成にはそれぞれの企業文化や経営方針が色濃く反映されており、全体像を把握することはビジネスの理解を深める第一歩となります。

2.会社部署組織図の例

会社組織図とは、各部署や部門の関係性を視覚的に示した図のことです。ここでは、典型的な日本企業と外資系企業における組織図の構成例を紹介します。

2.1 典型的な日本企業

日本企業の組織図はピラミッド型の階層構造が一般的です。社長を頂点とし、直下に専務・常務などの経営層、その下に各部長・課長と続く構成です。部署としては、総務部・人事部・経理部・営業部・企画部・生産部などがあり、それぞれが明確に役割を分担しています。指示系統が明確で、縦の連携が強調される構造です。

日本企業組織図

2.2 外資系

一方、外資系企業では、よりフラットな組織構成が採用されることが多く、プロジェクトベースのマトリクス型組織もよく見られます。たとえば、マーケティング部と営業部が横断的に連携し、プロジェクト単位でメンバーが選出されることもあります。こうした構成により、迅速な意思決定やイノベーションの促進が期待されています。

外資系企業組織図

このように、日本企業と外資系企業では、組織図の構造や意味合いに違いがあるため、目的に応じた理解が必要です。

3.会社部署組織図を作成する方法

会社の組織構造を視覚的に表す「組織図」は、経営層から一般社員まで、社内全体の関係性を明確にするための重要なツールです。ここでは、初心者でも取り組みやすいように、組織図を作成する具体的なステップを順を追って紹介します。

Step1:情報の整理

最初に行うべきことは、部署構成と役職名の洗い出しです。会社の人員構成や役職、チーム編成などを一覧化し、誰がどのポジションに属しているのかを明確にします。これにより、図としてまとめるための基礎情報が揃います。

Step2:階層と関係性の定義

役職や部署間の上下関係や連携構造を定義します。たとえば、社長の下に取締役や本部長が配置され、その下に各部門長や課長、担当者と続くような階層構造を明らかにします。部署間に横断的な連携がある場合も明記しましょう。

会社組織図作成方法1

Step3:図の構成

情報が整理できたら、実際の作図に入ります。部署や役職ごとに長方形や円形の図形を使用し、テキストで名称を記入します。上下関係を矢印や線でつなぎ、構造が一目でわかるようにします。役割や関係性が複雑な場合は、色分けやラベルを使って見やすさを高めましょう。

Step4:作図ツールの選定

組織図はExcelやPowerPointでも作成可能ですが、EdrawMaxを使うことで作業効率が大きく向上します。テンプレート機能や自動整列機能が充実しているツールを使えば、初心者でも短時間でプロ品質の図を作成できます。

会社組織図作成方法2

Step5:柔軟な編集と共有

完成した組織図は、人事異動や組織変更のたびに更新が必要です。そのため、後から編集しやすい形式(たとえばクラウド対応のファイル形式)で保存し、関係者間で共有できるようにしておくことが望ましいです。

会社組織図作成方法3

このように、段階的に進めることで、初心者でも正確で実用的な組織図を作成できます。視覚的に分かりやすい図に仕上げることが、社内コミュニケーションの円滑化や業務効率化につながります。

4.組織図作成ツールとテンプレート

組織図の作成は複雑に感じるかもしれませんが、EdrawMaxを使えば、初心者でも手軽に始められます。ここでは、EdrawMaxで組織図を一から作るための手順を、公式ガイドに基づきながら、分かりやすく再構成してご紹介します。

Step1:図面の作成を開始する

EdrawMaxを起動後、「新規作成」メニューから「組織図」を選択します。既製のテンプレートを使わずに最初から作図したい場合は、白紙のキャンバスを選ぶと自由度が高まります。

組織図テンプレ1

Step2:組織図ライブラリの有効化

編集画面が開いたら、左側のライブラリにある「情報カード」ボタンをクリックすると「組織図」にカードが追加されます。

組織図テンプレ2

Step3:図形の配置と構造の構築

テンプレートをベースに「幹部」や「マネージャー」、「スタッフ」などの図形の下にある+ボタンをクリックすると「スタッフ」が自動で配置できます。最上位に管理職を置き、必要に応じて階層的に下位部門を追加していきましょう。ノードの追加は自動接続機能により簡単に行えます。

組織図テンプレ3

Step4:テキスト情報の入力

配置した図形をダブルクリックすると、部署名や担当者名などの情報を直接入力できます。組織構成のわかりやすさを重視し、役職名や部署名を明確に記載するのがポイントです。

組織図テンプレ4

Step5:外部データのインポート

EdrawMaxでは、XSLファイル(Excel形式)を使って外部データをインポートし、自動で組織図を生成することも可能です。大量のデータを一括で視覚化したい場合や、定期的に組織構成が変更される企業には特に便利な機能です。

組織図テンプレ5

組織図テンプレ6

Step6:図面のデザイン調整

色やフォント、線のスタイルを変更して、視認性の高い組織図に仕上げましょう。また、「自動整列」や「スマートレイアウト」を使えば、図形の配置が自動で整い、全体の見た目が洗練されます。

組織図テンプレ7

Step7:保存とエクスポート

作成した組織図は、クラウドまたはローカルに保存可能です。エクスポート機能を使えば、PDF、PNG、Word、Excelなどさまざまな形式に変換できるため、社内資料としての利用もスムーズです。

組織図テンプレ8

このように、EdrawMaxはテンプレート不要でも直感的に操作できるツールであり、図形の配置からデータインポート、保存・共有まで、組織図作成のすべてをサポートしてくれます。公式ガイドを参考にしながら進めることで、誰でも見栄えの良い組織図を作成することができます。

EdrawMax公式ガイド

まとめ

会社の部署や組織図は、社内の構造や役割分担を明確にし、円滑な業務遂行と情報共有に欠かせない要素です。典型的な日本企業と外資系企業では構成や役割に違いが見られますが、どちらも企業運営における重要な基盤であることに変わりありません。正確な情報整理とわかりやすい可視化が、効果的な組織運営の第一歩です。EdrawMaxのような無料体験版があるツールを活用することで、誰でも簡単に組織図を作成・共有することができ、実務にもすぐに活かせます。

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