自動ドアはドアの開けっ放しを防ぐことで、省エネ効果やドアの開閉作業を不要とします。また、バリアフリーでもあるため、使う人にとってストレスなく快適に過ごせます。通行の利便性だけでなく、省エネ効果・バリアフリー・衛生管理などメリットが多い自動ドアは導入する建物や施設が多くなっています。今回は、平面図における自動ドアについて解説していきます。自動ドアの種類や、実例の紹介、平面図の描き方などを紹介するので、最後までご覧ください。
1. 自動ドア平面図の要素
自動ドアを描くには、ドアの開閉方向やセンサーの位置、ドアの幅や高さなどを記載する必要があります。自動ドアは一般的な手動のドアと違い、自動で開閉するためのセンサーが必要です。また、図面上には正確な寸法と設置位置の記載が求められます。これは、施行時のトラブル回避や、安全かつ効率的に施工できるようにするためです。設置位置は、ドアの高さを明確に記載し、周囲の壁や柱との関係もわかりやすいように示しておきましょう。
(図①)
たとえば、こちらの図①の自動ドアを平面図上に描き表すと、
このように表記されます。平面図上では普通の両開きドアとさほど違いはありません。そのため、詳細図などで図①のように開閉方向やセンサーの位置を記載します。材料や仕上げの使用についても詳細図に記載すると良いでしょう。平面図にも開閉方向やセンサー位置を記載したい場合は、シンプルにわかりやすい形で記載しましょう。(下図参照)
矢印で開閉方向を表し、センサーはパッと見たときにわかるよう「S(センサー)」と表記しておくと良いでしょう。図①で「F」と記載あるドアは、開閉できないFIX窓を表しています。そのため、平面図上でもFIXだとわかるように開閉可能なドア部分と区別して描く必要があります。
2. 平面図における自動ドアの種類
自動ドアは、片引き戸タイプや両引き戸タイプ以外にいくつか種類があります。実例も一緒にそれぞれ紹介していきます。
- 片引き戸タイプ
1枚のドアをスライドして開閉するタイプの自動ドアです。横にスライドするため、ドアの前後のスペースを有効活用できます。
【実例】飲食店、喫煙ルーム、病院、マンションのエントランスなど
車椅子やベビーカーの利用が多い場所ではバリアフリーやユニバーサルデザインの観点からも片引き自動ドアの導入は進んでいます。
- 両引き戸タイプ
2枚のドアが中央から左右にスライドして開閉するタイプの自動ドアです。間口を広く取りたい出入り口に使われます。間口が広いため、大きな荷物の搬入や、人とのすれ違いなどがスムーズです。ドアが左右にスライドするため、その分のスペースが必要な点は注意が必要です。
【実例】スーパーマーケット、ショッピングモール、オフィスビル、マンションのエントランスなど
大型商業施設はお客様がスムーズに通行できるよう、間口の広い両引き自動ドアが採用されています。オフィスビルやマンションのエントランスでは、セキュリティを確保とスムーズに出入りできる利便性との両立のために導入されているようです。
- 二重引き戸タイプ
二重引き戸タイプは2枚のドアからなる片引き自動ドアです。1枚タイプの引き戸と同じスペースで設置できますが、1枚タイプの引き戸より間口が広い点がメリットです。
【実例】空港、駅、病院、デパートなど
小さな店舗でも間口が広く取れるため、通行しやすく開放感があります。駅や空港などの交通機関は、多くの人が利用するためスムーズに通行できるよう、二重引き戸タイプの自動ドアが採用されています。
- 回転ドアタイプ
ドアが回転することで通行できるのが特徴です。常に建物内が密閉状態にできるため、室内の温度を保てます。
【実例】オフィスビル、東京ドームなど
最近では目にすることがほとんどなくなりましたが、以前は公共施設などで使用されていました。小さな子供が回転ドアに挟まれる事故などがあり、現在稼働している回転自動ドアは撤去の方向で進んでいるそうです。
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3. 自動ドア平面図の描き方
3-1.ポイントと注意事項
平面図に自動ドアを描く際は、配置する位置に気をつける必要があります。通行の流れや安全性を考慮した場所に配置しましょう。使う人がスムーズにアクセスできる位置に配置することで利便性を高めます。先ほど紹介したように自動ドアは片引き戸や両引き戸など種類があるため、どのようなタイプの自動ドアなのかわかるように平面図に記載しましょう。
そして、ドアの開閉方向や寸法を記載することで、他の設備とのバランスやスペースの確保に繋がります。
3-2.作図の基本手順
EdrawMaxを使って平面図に自動ドアを描く手順を解説します。
- テンプレート選択後、自動ドアを配置する位置を決める
EdrawMaxのホーム画面からテンプレートをクリックして、お好きなテンプレートを選択します。今回は上図のテンプレートを使用します。そして、赤丸印のドアを自動ドアに変更していきます。
- 自動ドアを配置する
元々あった両開きドアをdeleteキーで削除します。「2.平面図における自動ドアの種類」で紹介した両引き自動ドアの素材をコピーして、テンプレートに貼り付けします。他の二箇所も同様に片引き自動ドアや二重引き戸タイプの自動ドアを配置していきます。
- 寸法線を描く
左側の図形検索欄で寸法と入力すると寸法線がいくつか表示されます。選んだ寸法線を配置したい場所へドラッグアンドドロップします。寸法は自動的に表示されます。同様に他の二箇所にも寸法線を加えていきます。
- 完成
三箇所に自動ドアと寸法を描いた平面図がこちらです。
オフィスの正面玄関には両引き自動ドアを配置し、人が多い場合でも通行しやすいようにしました。オフィス内の二箇所は、スペースが限られている出入り口でも間口を広く取れる二重引き戸タイプを採用しました。
このような手順でテンプレートや自動ドアの素材を活用し簡単に自動ドアを平面図に描くことができます。
4. おすすめの平面図作成ツールEdrawMax
平面図の作成ならEdrawMaxがおすすめです。ここからはEdrawMaxの魅力を紹介します。
- 平面図作成用の素材とテンプレート
EdrawMaxには平面図作成を手助けする豊富な素材とテンプレートがあります。初心者の方や、図面を描くのが得意ではない方でも簡単に図面作成が可能です。
ホーム画面のテンプレートからお好きなテンプレートを選択し、自由に編集できます。
素材も家具や家電、住宅設備など平面図作成で使えるアイテムが多くあります。
- バージョン管理
EdrawMaxではバージョン管理ができる点も魅力の一つです。古いバージョンの図面を新しいバージョンに更新したり、クラウド上に保存された図面の変更を追跡できたりと、図面作成後の修正や更新が便利です。詳しいやり方はこちらのURLからご確認ください。
- CADファイル(DWG・DXF)のインポートに対応
EdrawMaxは他の形式のファイルを読み込むことができます。DWGやDXFファイルのCADデータをインポートできます。さらにインポートした図面を編集することも可能です。
(※交換性のため、必ずインポートできるとは保証できません。)
- 複数形式のファイルとしてエクスポート可能
データのインポートだけではなく、他の形式ファイルへのエクスポートも可能です。
画像やPDFだけでなく、WordやExcel、PPT、SVG、Htmlなどさまざまな形式のファイルに交換できます。
- リンクで共有が便利
Edraw Maxでは作成した図面をクライアントやチームのメンバーと共有することができます。
上図の「リンクで招待」をオンにするとURLが表示されます。リンクにアクセスすると、図面の確認や、編集が可能です。わざわざUSBなどでデータを移行せずに簡単に共有したい相手に図面を確認してもらうことができるのです。